ストローマン社製ジルコニアインプラント
まさか、インプラントフィクスチャー(インプラント本体)が、チタン製のインプラントからジルコニアインプラント(ピュアセラミックインプラント)に移行するとは、誰も考えつかなかったことでしょう。しかし、冷静に考えてみると、チタンとジルコニアのどちらが、生体に近く、親和性が高いのか? それは、当然ジルコニアであることは、誰もがわかることです。チタンはどうあがいても金属なのですから。丸の内デンタルオフィスでは、国内の承認がいつ実現するかわからない現段階で、世界シェアナンバー1で、70か国以上で使用されているストローマン社のジルコニアインプラントをスイス本社から直接取り寄せ、時代の流れに敏感な患者さんの要望に応えることにしました。
チタンは安定している金属のため、金属アレルギーはほぼないといわれていますが、金属である事実は変えられません。身体の中である歯槽骨の中に埋まる部分がチタンとジルコニアで選べるとするとべくジルコニアにできたらいいなという気持ちになる人も多くなるかもしれません。
チタンの金属色は粘膜を貫通する部分からグレーに見えてしまうため、歯の周りの粘膜部が暗く見えてしまいます。被せものにジルコニアを使用する場合も、金属色を消すには下地にオペーク職を入れる必要が出てくるため、透明感のある自然な歯を作るにはチタンより、ジルコニアの方が有利です。
人工ダイヤモンドとしても有名なジルコニアは、チタンなどに比べると、軽く、美しく、ジルコニアセラミック(陶器)は、無機質の成分が多く石のような硬いエナメル質に近く、耐熱性、耐食性、耐久性も高く、エナメル質よりツルツルしているため、デンタルプラーク(歯垢)が自分の歯や、銀歯のような金属冠やチタン部分よりつきにくいことが挙げられます。
銀歯やチタンのような金属は、定期的な超音波クリーニングにより表面に傷が付きやすく、付いた傷にさらにプラークが付くという経年による影響を受けやすいことがあげられます。最近では、チタン製インプラントは、フッ素による腐食のリスクもあげられています。
ジルコニアインプラントにもデメリットがあります。まず、日本国内では承認されておらず、丸の内デンタルオフィスでは、スイスのストローマン本社から取り寄せないといけないということ。
従来のインプラント手術の術式とはほぼ変わらないので手術には影響はありませんが、チタン製インプラントに比べると歴史が浅いこと。フィクスチャー(本体)とアバットメント(土台)が一体化しているということ。それにより、アングル付きのアバットメントが使用できないということ。
スタンダードタイプしかなく、チタン製のような細いインプラントや太いワイドタイプのインプラントは存在しないということ。当然、本体と土台の継ぎ目の位置の選択ができず歯肉辺縁(マージン)の位置が合わせにくい。
手術前に、フィクスチャーの長さ、アバットメントの形状・軸方向・長さを把握してインプラント手術に臨まないといけないこと。アバットメントが真っ直ぐなので、アングルが必要な位置には埋入できないこと。すなわち、一番使用したい前歯に使用するのが難しいこと。手術後にヒーリングキャップなどなく、一回法で、しかもアバットメントが露出していること。これにより、2回法や、人工骨移植が難しくなること。
インプラント手術後、通常ヒーリングキャップからアバットメントに差し替えますが、この時接着剤を使用しないので、トルクをかけてねじ込む必要がありますが、ねじ込む必要がないのはメリットです。
しかし、上記のことを考えると、相対的に考えると、埋入手術時に治療後の上部構造セラミックの補綴物の状態まで見通しておく必要があり、ショートインプラント手術の熟練度が要求されるといえるでしょう。インプラント手術医と補綴医が分かれるより、当医院のようなインプラント手術から、上部補綴まで一貫して行える医師の方が向いているといえるでしょう。そのため、オールオン4のようなロングインプラントで手術医と補綴医が分かれるようなインプラント手術というよりは、少数歯欠損で手術から審美的補綴を守備範囲としているお近くの歯科医師を探すことをお勧めします。
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