健康保険治療とは、皆保険として日本が誇る医療システムです。利用する患者さんからすると、非常に安価なのに対し、値段以上の価値「お値段以上　ニトリ」というような素晴らしい仕組みなのです。なによりも国際的にみて非常に安価で大衆的というとなんだかがっかりするような表現ですが、ユニクロであったり、１００円ショップダイソーであったり、どうしてこんなに安い価格でこんなことができるのか？と健康保険は目を疑いたくなるような体系なのです。

しかし、旅館に例えると、団体旅行の大衆旅館が徐々に衰退し、個別の個性を発揮した旅館が元気な様子となり、人それぞれのニーズがありそれに応える時代になってきているのも確かです。歯科ではインプラント治療や矯正治療は健康保険には含まれていませんし、セラミックでの治療も含まれていません。予防歯科やホワイトニングなども含まれていないため、健康保険治療で歯科治療が完結する訳ではないともいえます。病院では、６人部屋は健康保険でカバーされますが、１人部屋では料金がかかったり、治療方法によっては、やはり健康保険ではカバーされていなかったりと自費治療でないと出来ないこともあるのです。

国民皆保険なのですから、平等な訳です。しかし、身体のことですから、平等以上のものを求めたくなる気持ちが湧くのは仕方ないことかもしれません。

食事などで考えても、食べれればいいという考え方と、おいしいものを少し食べたいとか、身体にいいものを食べたいとか、太りにくいものを食べたいとか、すぐ食べたいとか、ゆっくりコースで食べたいとか、人の希望には多様性があるのは仕方のないことかもしれません。

少なくとも、インプラント治療は、健康保険には存在しないので、自費で検討するしかなく、敷居が高くなってしまうのは、否めません。